ぬくもりある和紙を布に仕立てたのが和紙織。
高光織物が手掛けるのは経糸、緯糸ともに和紙を使用した諸紙布(もろしふ)、経糸に絹糸を使用した絹紙布(きぬしふ)の二種類。
特に諸紙布は高光織物のアイデンティティといってもいいものです。
気軽に楽しむおしゃれ
紙の着物や帯というと、弱いのではないか、洗いなどできないのではないかと心配される方もいらっしゃるでしょう。が、実は和紙は丈夫で水にも強いのです。
ちょっとした汚れなら、その場でさっとふき取ることも可能です。ですから、気軽に楽しんでいただけることでしょう。
落ち着いた色合いに加え、汚れに強い。ですから、街着としてオフィスカジュアル的な装いを楽しんでいただきたいと思います。また、旅行にも最適です。
さらに、和紙織を素材として考えれば、さまざまな製品ができます。マスクもその一つ。紙布の多彩な魅力を知る第一歩としてもご活用下さい。
開発経緯
桐生の和紙を活かして
経糸が絹、緯糸に和紙という紙布は夏帯の定番ですが、高光織物の和紙織は定番に加え、経糸、緯糸ともに和紙の諸和紙という製品群があります。
諸紙布の技術確立までは30年。執念ともいえる想いで作り上げた織なのです。
物語は一枚の葉書から始まった
現社長 高橋康郎が高光織物に入社したのは平成元年。27歳のときです。
当時、桐生川の上流では清流を活かした和紙つくりがさかんでした。
葉書を求めに和紙の工房を訪れた高橋氏は和紙のすべてを包み込むような柔らかさややさしさ、自然の色調に魅了されました。
「これで着物がつくれないだろうか」。これが紙布の原点です。
30年の集大成
当時、高光織物ではすでに経糸に絹を使用した和紙帯を手掛けていました。これをさらに進化させられないか。和紙の帯、そして着物へ。さらに経糸、緯糸ともに和紙の反物を。夢は大きく膨らんでいきました。ところが、従来の方法で経糸緯糸ともに和紙の諸紙布を織ると、ごわごわしていてとても着用に堪えないものとなってしまいました。改良に次ぐ改良。和紙を切断するときの太さや経糸のテンションなど、様々な試行錯誤を繰り返し、諸紙布が完成したのです。満足のいくものができ、製品として出荷できるようになるまで、約30年の歳月がかかっています。
和紙織のマスク
和紙織を身近に感じていただきたく、マスクを作成いたしました。
風合いが気になる方はぜひマスクからお試しくださいませ。
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